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和文化の教養としての着物:kimono

更新日:9月6日

「あなたは日本伝統の衣装【kimono】について語ることができますか?」


海外での着物人気は私たち日本人の想像を超えてきています。

多くの外国人旅行客はレンタル着物を楽しみ、リサイクル着物をお土産に購入しています。


しかし、日本の現状はどうでしょう。


着物への憧れはあるけれど「 着物を着る」までに踏み出すことができないのです。


”世界から注目されている着物”を「難しそうだから」「知らないから」と距離を置き続けていてはもったいないです。


大人の日本人や世界を羽ばたくビジネスパーソンにとって「着物の知識を知る」ことは、豊かな感性と知恵が身に付き、外国人とのコミュニケーションを豊かにしてくれます。


「着物を着る」ことができると、上品かつ教養がある人に見られ、そしてブランディングが立って注目されます。


世界に注目される着物を「①知ること」「②着ること」「③着せること」の順番でできることを目標に取り組んでいきましょう!


また、サスティナブルな社会を目指す現代において「物を大切にして使い切るリサイクル・エコロジーな知恵」も一緒に身につけることもできます!


今回は、日常や仕事に活かすために「教養としての着物」をまとめてみました。



---目次---

外国人からの質問1~7

①「着物は何でできているの?」

②「着物は暑くないの?」

③「着物は動きにくくないの?」

④「帯は自分で結ぶの?」

⑤「浴衣と着物はどう違うの?」

⑥「なぜ着物は 袖が長いの?」

⑦「着物の反物は1mで切り売りしてくれないの?」

まとめ



①「着物は何でできているの?」

→着物と帯の9割は、絹=シルクです


<絹の特徴>

・日の光で色がパッと明るくなる

・しなやかで柔らかな生地

・着てみると見た目の印象よりずっと軽く しっかりと滑らかで肌に優しい

・外国人にとって「シルクは高級品」

 →古くから王族や貴族しか身に付けられず羨望の眼差しを向けられます



②「着物は暑くないの?」

→日本の高温多湿な夏に快適に着られるよう 抜群に通気性が良い構造につくられています。

・ 袖口・脇から風が入り込むようになっています

・ 足回りは負け スカートと同じパンツや デニムパンツと比べたら 抜群に涼しいです

・ お腹の帯は熱くないのか?

 →夏は驚くほど軽く通気性が良い自然素材:麻などを使用しています。着物は見た目より涼しいのです



③「着物は動きにくくないの?」

→ 現代はフォーマルな着物しか見たことがないという人が多いかもしれません

日常生活で着るための普段着の着物は何でもできます!


「着物は動きにくくないのか?」と聞かれたら「ロングスカートと同じですよ。日常生活のほとんどは着物でできます」 と答えております。



④「帯は自分で結ぶの?」

→いろいろな帯の結び方がありますが基本は自分で結べます


★一番簡単な方法は自分の正面で帯を結んでくるっと後ろへ回す方法です!


後ろ帯は直接背中で結ぶ方法です。

後ろに回し手間が減るのですが、少し初心者には難しいと感じます。

しかし、五十肩にならないよと言われます。


また、着付け師にお願いすることは 振袖のような飾り帯です。

典型的なものは 芸妓さんのような変わった帯は専用の着付け師さんにお願いします。



⑤「浴衣と着物はどう違うの?」

→浴衣は平安時代の貴族が蒸し風呂に入る時に着ていた”ゆかたびら”が語源


江戸時代に入り日本国内で木綿の生産が始まり普及したことで、江戸や大阪の町人の間に木綿の浴衣が広まりました。特に浴衣は銭湯での湯上がりやその行きかえりに着ていくものでした。


現在、浴衣は着物に近づき、夏のファッションの選択の一つとなっています。

ですから「浴衣とは?」と聞かれたら「浴衣は夏のカジュアルな着物」と言ってください。



⑥「なぜ着物は袖が長いの?」

→ 着物の特徴の一つ袖の長さです


長い袖の袋になっている部分を袂(たもと)と呼びます


「袂を分かつ」という人の別れを意味する表現がありますが、 着物のように袖が長く、袂がある民族衣装は世界中を探してもほとんどありません。


着物の袖が長い理由は大きく二つあるようです。


1つ目は「暑い夏を快適に過ごすため」


袖を長くして袂があることで 通気性が良くなります。


2つ目は「袖口を長く広くすることが裕福で力を持っていることの象徴のため」


平安時代の十二単に象徴されます。

一番袖丈が長くなった貴族の時代でした。

鎌倉時代は戦の時代になり、実用的に袖口が短くなります。

江戸時代は庶民の時代になり、踊りの衣装として振袖が作られ、後期は再び袖が長くなりました。

現代は、未婚の女性のフォーマルな振袖はそれが長いですね。


いつの時代でも着物を着て歩くと袖が揺れ、立体感が出て揺れる袖は美しく。

光と影のドレープが生まれと、周りの目を引きつけます。

一見無駄に見える長い袖こそが 着物らしい形なのかもしれません。



⑦「着物の反物は1mで切り売りしてくれないの?」

→ 着物は細い棒に布を巻いた反物という状態で販売されていました


反物1本で1つの着物になるサイズでできているので、反物の切り売りはしないのです。

反物一本で女性ものであれば、幅約40センチメートル、長さ12~13メートルが一般的サイズですできるだけ無駄な布が残らないようにできているのです。

着物はエコに徹していますね。


反物によってはサイズだけでなく、柄も1枚の着物になるよう想定して作っています。

「袖になる部分はここ」と計算して柄を入れているのです。


切り売りをしない着物の反物は世界的にも珍しいと思います。



まとめ


日本の和の文化は世界でも ユニークで豊かな文化であり 着物は和の文化でも 象徴的な存在です。

着物には色や柄 素材など 千年の時をかけて日本人が育ててきた 美意識が凝縮しています。 また物を大切にして 使い切る リサイクル、 エコロジーな 知恵も着物にはたくさん詰まっており サスティナブルな時代を目指す現代に大きなヒントを与えてくれます。

外国人が知りたい日本の文化 着物への質問 7つをあげました


第2弾はこれだけは知っておきたい日本の伝統文化 「 着物」の基本を述べています。


→ 次は「 伝統文化の着物の基本」へようこそ


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