
日舞の先生三味線奮闘記8(習い事のコツを知りましょう)
更新日:2021年5月17日
2021.1月:姿勢を考える (構え方)
発表会用お稽古プラン(通常の二倍の練習量)をやっていましたら、右わき腹が痛くなってきました。
これは姿勢が悪いパターンか、構え方に問題があるのか?だと思い、工夫をしているうちにだんだんコツがわかってきました。
ここでは、椅子に座っての状態の姿勢などをお勉強しておきましょう!

目次
1. 太鼓を3点で支える
2. 足(椅子に座る)
3. 背筋を伸ばす
4. 重心は丹田に
5. まとめ
1. 太鼓を3点で支えることができているか。
・膝ゴム(太鼓の下側面)が太ももの外側に置けているか
・胴ゴム(右腕を置くところ)で右方向に力を入れて支えているか
・長唄、端唄、小唄は胴掛けの上部(裏側)が腹部から離して構えます
2. 足(椅子に座る)
・右足は膝が直角にして、太ももは床に対して平行になるようにする。
左足は同じか、少し手前に引いてもかまいません。
悪い例は、・つま先立ち・ハの字・足を隠す・片足が前に伸びる
重要:「踵を床につける」
踵が浮いてしまうと、多くの人は親指に力が入ります。とても不安定な状態になります。
「地に足をつける」といいますが、日本伝統芸能全般、この型を身につけなければいけません。
正座をしての構えが一番安定するのはわかりますが、
長く正座ができない人、うまく正座ができない人は「椅子に座る」の姿勢・足の置き方を、きちんと勉強しましょう!
3. 背筋を伸ばす
椅子に座ると多くの方が猫背になります。
また だんだん顎が上や前に出る癖がある方も猫背です。
ほかに、胸を張り過ぎる・肩をすぼめることにも注意しましょう!
基本が一番大事です。
4. 重心は丹田に
丹田とは
へその少し下のところで、下腹の内部にあり、気力が集まるとされる所。
「臍下(せいか)丹田」
よく調べるととても大事な位置であることがわかります。
現在 頭に重心を置く人が多いそうですがどうしても思考優位に立ってしまいます。
「芸能は思考で動くものではありません。」
5まとめ
(3)体幹の意識
①立ち姿勢を作ります。
②お尻の肉を寄せるように力を入れ、ももの内側にも力を伝えます ※身体の中心に力を集めるイメージです
③お腹を凹ませながら、お尻の力を押し返します
④お尻の力とお腹の力でバランスを取り下半身を安定させます
⑤おヘソの下の奥(丹田)に意識を置きます
⑥丹田から意識を鳩尾に引き上げながら、お腹の上部を軽く凹ませます
⑦意識を身体の中心に集めて身体の奥に軸を作るイメージです
⑧身体の奥の軸は残したまま、表面の筋肉は緩めます
整体に通ったり、コルセットなど器機をつけたりしても身に付きません。
いつもいつも気にして直すことと、日本伝統芸能のお稽古をするとよいです
心の疲れを取り除き、気力を充実させるには、私たち禅僧の修行が参考になると思います。規則正しい生活を送り、姿勢と呼吸を整えるのです。
禅僧は、起床から就寝まで毎日決まった生活を送っています。
朝早くから掃除で身体を動かし、読経で大きな声を出し、腹式呼吸を繰り返します。
腹八分で満腹になるまで食べることはありません。
野菜中心の食事ですから、肌がきめ細かくツヤツヤしています。 枡野俊明
着付け・新日本舞踊 根岸教室 楳若倭文