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『古事記』『日本書紀』を読めば日本の心がわかる! ー命を重んじる日本人ー(B-7)

執筆者の写真: 大和所作塾大和所作塾

書籍

世界には数多くの古代物語が存在します。

例えば、「ギリシャ神話」「史記」「旧約聖書」などがその代表です。

これらの物語には、多くの英雄が登場しますが、その多くは多くの人々を滅ぼし、血なまぐさい戦いを繰り広げています。


しかし、日本の古代物語である『古事記』や『日本書紀』に描かれた日本神話の世界は、それとは大きく異なります。

日本神話の英雄たちは、戦いの中でも命を重んじ、降伏した者に対して優しく接する姿勢を見せるのです。この違いは、日本人の心の深い部分に根ざした特質を示しています。




①日本神話の特徴

おおらかな世界観

『古事記』や『日本書紀』に描かれる日本神話の世界は、おおらかであり、自然や命に対する畏敬の念が強く感じられます。

例えば、天照大神(あまてらすおおみかみ)の物語では、太陽の女神が隠れてしまう事件が描かれますが、最終的には和解と共存が強調されます。

このようなエピソードは、日本神話が和を重んじる文化を反映していることを示しています。


戦いと寛容

日本神話にも戦いの話は存在しますが、その戦いは無意味な殺戮ではなく、目的を持った行動です。

そして、戦いが終わった後には、降伏した者に対して寛容な態度を示します。

例えば、ヤマトタケルの物語では、彼が敵対者に対しても尊敬と敬意を持って接する姿勢が描かれています。

このような態度は、日本人の命を重んじる文化の一端を示しています。




②日本の心に根ざした命の尊重

比較文化の視点

世界の他の古代物語と比較すると、日本神話の特徴はより際立ちます。

例えば、ギリシャ神話の英雄ヘラクレスやアキレスは、その勇猛さで数多くの敵を倒しますが、日本神話の英雄たちは、その勇猛さに加え、戦いの後の寛容さや優しさを持っています。

これは、日本文化が命を尊重し、無意味な殺戮を避ける姿勢を反映しています。


日本の価値観の形成

日本神話の物語は、日本人の価値観を形成する上で重要な役割を果たしてきました。

古代から続くこの価値観は、戦いを避け、和を重んじ、命を尊重するという日本人の基本的な姿勢を示しています。

これらの価値観は、現代の日本社会にも深く根付いており、日常生活や人間関係の中で顕著に見られます。




③現代に生きる日本神話の教え

日常生活への影響

現代の日本人の生活には、日本神話の教えが多く生かされています。

例えば、困難な状況に直面した時に冷静に対応し、相手を尊重する姿勢は、日本神話から学んだ寛容さと和の精神を反映しています。

また、自然災害が多い日本において、自然に対する畏敬の念を持ち、共存を図る姿勢も日本神話の影響を受けています。


企業や組織の文化

日本企業や組織においても、日本神話の教えは重要な役割を果たしています。

企業文化としての和を重んじる姿勢や、社員同士の協力と共存の精神は、日本神話から学んだ価値観を反映しています。

また、リーダーシップにおいても、権威を持ちながらも部下に対して寛容であることが求められます。

これは、日本神話の英雄たちの姿勢に通じるものです。




④まとめ

『古事記』や『日本書紀』に描かれた日本神話は、命を重んじ、和を大切にする日本人の心の深い部分を反映しています。

他の古代物語と比較すると、そのおおらかな世界観や戦いの後の寛容さが際立ちます。

これらの物語は、日本の価値観の形成に大きな影響を与え、現代の日本社会にも深く根付いています。

日本神話を読むことで、日本人の心の原点に触れることができ、その価値観を理解する手助けとなるでしょう。


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